【店舗経営】瀬戸内の小料理店とホスピタリティ

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海、川、山、平地。
湿地、岩盤、扇状地。

地形が歴史を作り、
そして独自の産業を興す。

それらを知らずして地域に存る
企業の支援は出来ないと思います。


広島県三原市や尾道市は、
眼前に、穏やかな瀬戸内の海が広がります。
そのため汐の香りがします。

そして背後には山が迫っています。

海と山の間は直線距離で数百メートル。

そんな狭い平地に街が形成されています。
まるで「猫の額」のようです。

(ちなみに…僕の額も狭い。
どーでも良い情報でした!)

瀬戸内では小魚やタコが採れるようです。
少し前までは、リヤカーを引いた女性たちが
アーケード商店街の中で
それら魚を売っていたようです。


三原駅の駅前は、
昔栄えていたと感じさせる
飲み屋街でした。

その飲み屋街を抜けると港に着きます。
(その間、徒歩約10分)
港からは瀬戸内の色々な島に船が出ており、
地元の方の日常の足となっているようです。

現在の三原駅前は、
シャッターを下ろした元店舗が散見され、
人通りはまばらです。

とはいえ、チェーンの居酒屋が5軒くらいと
個人経営の居酒屋やクラブが30軒ほど
あります。

とてもこじんまりした街です。


ちなみに…
街の規模とクラブの数が
少し不釣り合いなように感じました。

近くに立地する製造業の方が
利用するというより、
丘に上がってきた漁師さん等が
利用してきた店なのかな~


そんな飲食店の集積地から数百メートル
離れた小料理屋に入ってみました。

40代とおぼしきご夫婦が経営する
カウンターが十数席ほどの小さな店舗です。

きっと、賃料が発生しているものの、
人を雇っていないので人件費はゼロと
思われます。

いやらしい僕は、
客数、客単価から適当な年商を算出し、
頭の中で勝手に損益を計算しました。
出店時に借入を起こしていれば
それへの返済も考慮しキャッシュフローを
算出します。

フムフム…


その小料理屋は
「魚、揚げ物、日本酒」が売りと思われます。

店の中を見ると、
厨房を囲う感じでカウンター席があります。
カウンター席と厨房の間には
数十センチの高さの仕切り(壁?)があり、
その上にお皿が積み上げて並べてあります。

そのお皿は、おそらく、
企画品ではなく少し不揃いなもの。
しかしそこに味があります。
食器は狙ってこのようなものにしたのだと
思います。

厨房の中を見ると
フライヤー、ガスコンロ、まな板や
盛り付けをする台(下は当然冷蔵庫)
の位置が絶妙と思いました。

料理を担当されるご主人の移動の多くは、
最大2歩くらいで計算されているのでしょうか。

ご主人のところから4歩くらい離れた場所は
奥様が普段いるところのようです。
アルコール等ドリンクが作れるほか、
流しも設置されています。
また会計をするレジもあるようです。

その場所からは、奥様が、
すぐにカウンター側に出られるように
なっています。


揚げ物が頻繁に出るのですが、
フライヤー上方の換気扇フードは
ピカピカに磨かれています。

お客様が座るカウンターから見える位置には
むき出しの蛍光灯があるようです。
そこには和風の手作りらしきカバーが
付けられています。


お金をかけた綺麗な厨房を持つ店舗は
それなりのところに行くと多くあります。
高級な器の店や、アメニティを備え付けた
トイレがある店舗も多くあります。

しかし、ここはそうではありません。
ここのご夫婦は
必要のない過剰な投資はしない主義
のような気がします。

平日の客数は期待できないと
推測されますので、
賢明なご判断だと思います。


ご主人は、集中して料理をされます。
手際が良いかどうかは、少し疑問がありますが、
丁寧に作業を進めらえます。

お客様の注文も気持ちよく聞いているので
どこかで修行され、開業したのだと思います。

一方、奥様の目配りは半端なく、
こちらが飲み物のメニューに目を落とすと、
いつの間にか、斜め後方に立たれており
「いかがしましょうか?」と
聞かれます。


料理のメニューは、
一部を除いては高級食材を使っていない
ようです。

揚げ物とあっさりした料理のバランスや
洋のテイストを取り入れた和食等
好感が持てます。


尖っている強みは発見できませんでしたが、
料理、価格、接客全てにおいて
高いレベルでまとめ上げられているように
感じました。

食事を終え店を出る際には、
奥様が出口までお見送りをされます。
店って、ホスピタリティが大事だと
再認識させてくださいました。

P.S.

ご主人は、丁寧に料理がしたいので、
作業中は話しかけられたくないものと
推測します。
だからカウンターと厨房の間に
器を積み上げているのかも知れません。

「気軽に話しかけないでね」
という意味で…


以前、ある県のある港町で、
一人、小料理屋に入りました。

ホッケを頼んだら、
冷凍庫から出し、解凍し、
それを焼いてくれたようでした。

2度目(リピート)はないな!
と思いました。


港町に降り立った旅人は、
このような店で食事すると
その土地が好きになるのだろうな~
などと思いました。


立地って重要!と思います。

この店が三原の駅前の飲食店集積地に
あったらどうなっていたのだろう。

新しい住宅がどちら方面に伸びており、
どのような層がどこに住んでいるか、
僕にはわかりせんが、
ご夫婦が描くコンセプトの店が
出来なかったかも知れません。

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